キミとの記憶を失って、また過ちを犯しても。

『あっちゃん!僕ね!病気治ったよ!なのにあっちゃんはここにいない…。』

『あっちゃん!約束守ってよ!ねぇ!!』

約束は守れなかった。
いや約束は出来ないって知ってたのに無理矢理押し付けたから。

『まもれるよ。私は二組に居るよ』
聞き慣れた声でいて、けど少し大人びた声の彼女の声が聞こえてきた。

『あこ?俺だよ!拓だよ!何でここに居るんだ』

『約束守ってくれなかったからだよ』
冷たい表情であのときの幼いあこがそう呟いた。

「っ!!」
心臓がどくどくと脈を打っている。
冷や汗がすごい。

「はぁ。はぁ。夢か…。」
ほっと胸を撫で下ろす。

俺がなぜ約束を守れなかったのか、それは

『たっくんは遊ばないのぉ?』
『遊ぶぅー!』

ことの発端は赤ちゃんのときだ。
心臓に穴が空いているとお母さんはいわれた。

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