キミとの記憶を失って、また過ちを犯しても。
そうだったんだ…。じゃあ私…正体明かそうかな。名雪の為にも…。
「充っち…ごめんなさい。実はあたし…あこなんだ。」
すると充っちは見る見るうちに笑顔を取り戻した。
「あこ?!マジかよ!全然気付かなかったよ!名雪は?どこに居るんだ?」
「ちょっと待っててね!呼んで来るから!」
そういって私は家の中に入っていった。
バタバタバタバタ!ガチャ!
「名雪ーーーー!充っちがごめんって土下座したいって早く来て!」
「え、え~~~!ちょっと!私目が腫れてるしメイクもボロボロだし嫌だ~!」
「良いから良いから!さぁ!早く!充っちがお待ちですよ!」
そういって私は名雪の背中をぐいぐい押してやっとの事で外に出られた。
ガチャ!
充っちは知らぬ間に紳士的な?姿に早変わりしていた。
「今日は特別な日だろ?だからちょっと贅沢なデートをしようと思ってな。あこも早く彼氏作れよ!なぁー?名雪。」
名雪はプルプル体を振るわせて居た。これは…ヤバいな。
「何よ…。私が涙を出しながら出てきて早速これ?!少しは気を遣ってよ!目だって腫れてるのにデート?ふざけんな!それにまずは謝るのが先じゃない?!充はいっつもいっつもそう!デートに30分も遅れた時も謝らなかった!映画デートのときも私が見たがらないの知ってて充の見たがってた映画を仕方ないから見てあげるって言ってあげたのに!途中で寝るとかありえない!こんな事になるなら最初っから充のこと諦めて麗奈に渡せば良かった!」
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