キミとの記憶を失って、また過ちを犯しても。
「だってさ、これだけ探しても見つからないんだよ?お母さんもこの学校にいるって言ってもほんとかどーかなんてたっくんとそのたっくんの家族しかしらないし。もう会える自信無いよ。もし死ぬまでに会えなかったら、天国とかで会えるかもだし。そろそろ辞めよっかなって思いはじめてたんだよねー。」
「うーん。確かにこれだけ校内を探しても見つから無いんじゃたっくんをいくら探しても意味ないよねー。たっくんもしかしたら事故死とかありえるのかな?」
名雪は言った。
…え?事故…死?そんな、たっくんが?そう考えただけで目から涙がぽろぽろ出てきた。
「うわー!ごめんごめん!あくまでもこれは私の考えだから!」
名雪は一生懸命謝ってきた。
「あ!そういえば来週あこの誕生日じゃない?三人でパーティーしようよ!」
私は泣きながらもポカーンとしていた。
誕生日なんて考えてなかった。てか忘れてたわ。
それを察した美雪は、
「あ。もしかしてあこ、忘れてたでしょ?やっぱりそうだと思ってたわー。」
さ、さすが幼なじみ…。長いこと居ただけあるね。
「てか今日何日だっけ?」
名雪はすっかり今日の日にちを忘れてるよう。
「はぁー。全く。今日は2017年8月10日でしょ?ほんとにもうしっかりしてよー!」
< 141 / 206 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop