キミとの記憶を失って、また過ちを犯しても。
プルルルル。プルルルル。
「あ、もしもし?名雪?」
『そうだけど。こんな朝早くにどうしたの?』
「それがさ、動画見てて全然眠れなかったの!どうしよう!」
『はあーー?!ばっかじゃないの?!大切なデートの日に動画で寝不足とかマジありえねー!』
「ですよねー。」
『ですよねー。じゃないわよ!もしもこうなったら…』
ポワポワポワ  
「待たせたなー。ってどうしたんだよ!そのクマ!」
「あ、これ?私今日動画見てて全然眠れなかったのー!でもねでもね!めっちゃ感動しちゃうくらいの感涙動画でー」
「ごめん。ちょっとお前にはもう付き合い切れねーわ。じゃあな。」
「それって別れるってこと?!」
「あー。そーだよ。さよなら。あこ。」
シュー
『ってなったらどうするのよー!』
「そ、それは嫌だー!どうにかしてください!名雪先生!」
『ま、今から少し寝とけば後ですこーしはクマが酷くはならないんじゃね?何時からだっけ?デート』
「10時くらいかなー?」
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