キミとの記憶を失って、また過ちを犯しても。
その頃たっくんは。
トントントントン
「全く。まだかよー。電話にも出ねーしよ。もう30分も待ってるぜ?」
たっくんはカフェであこが来るのを待っていた。
ムツムツしながら。
「ま、女の着替えはなげーって潤も言ってたしな。」
そういってたっくんはそのあとジュエリーショップに行った。
あこの誕生石の指輪だった。
「あいつ。これ見たら泣くだろーな。」
とニヤニヤしながら想像をしていた。あこのことを大好きって事がわかる。
たっくんは勘違いをしていた。
その時はまだ朝の8時。約束の時間は12時。つまり、4時間も損をしている。
約束した日は一ヶ月くらい前。
あこからだった。
『ねぇねぇ!たっくん!来月は付き合ってる10年目だね!デート行こう!時間は12時くらいね!良い?』
『おう。良いぜ』
この時たっくんは全然聞いてなく、違う人との約束の時間と混ざったのだろう。
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