キミとの記憶を失って、また過ちを犯しても。
ピリリリリリリリ!ピリリリリリリリ!
スマホが鳴った。画面を見たら、やはりあいつだった。
仕方ないから出た。ピ!
「もしもし?誰ですか?」
『おい!お前、今どこにいる!?』
あーもう。うざいうざいうざいうざいうざい!
「は?間違えてんじゃないですか?サイテー男さん?」
『ま、まさか!お前!り、りりり離婚届けを、だ、出した、のか?』
「そうよ。なに?今更やり直す事は無理よ。それに、今更後悔しても無駄よ。」
『っ!俺、何か気に障る事、したか?』
「ぷ!あは!アハハハハハハ!何を言ってるのかしら?たっくさんしたわ。」
『俺、サイテーだな。お前の気持ちなんて考えないで、浮気して。』
「と、言う訳で私達は幼なじみから夫婦になったけど、もう何の関係も無い赤の他人よ。」
『そうか。ごめんな。愛してたよ。あっちゃん。さようなら。』
「私も…昔は愛してたよ。たっくん。さようなら。」
ピ!
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