その少女、悪魔につき
私は、完璧主義者である。


親も性格が悪いから、私に無理をさせてでも『完璧』で居るよう、『完璧な私』を求めた。


私は、応えた。


親の求めた完璧に。



完璧な私を。




「大倉さん、今日一緒に遊べない?」



軽率に私を誘う輩一人目。
また、この人からのお誘い。


毎日毎日、懲りずに偉いなぁ、なんて。


その諦めない精神、悪くないと、思う。



あまり執拗いと、その精神も何時か飽きられると思うけどね。


「ごめんなさい、今日も忙しいの」


嘘に決まっている。
私は、何時も暇をしている。


でも、こんな人に時間を費やすくらいなら、私は美を探求する方が、自分の為になるだろう。


「今日も遊べないのかぁ。
じゃあ、遊べる日があったら教えて欲しいな」


これで教えて?と、渡された小さな紙。

なんて、図々しい男なの?


「…遊べる日があったら、連絡させて頂くね」
「あ、ちなみに」


連絡だけじゃなくて、何時でも話しかけてね。


だって。お前、ナルシストだったのか。

「是非させてもらうね」

引きつってないかな、笑顔。

これはドン引きレベルで酷い。
どんな自意識過剰だ。


これだから全く。











美しくないものは、これだから嫌いなんだよ。
< 2 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop