その少女、悪魔につき
別に本性を頑なに隠したいわけではない。

いくらでも出していいんだよ。
だって、嫌われることに躊躇いはない。


私だって、皆のこと嫌いだから。


「何さ先生」

「…お前さ、加藤が悪く言われてんの知ってるんだろ」





「は?」



ただただ疑問でしかない。

彼女が孤独なら、私は助けないと行けない義務でもあるのだろうか。




私にはそんな先生みたいな義務はない。


助けた方が立場が良くなる、なんてことも、一度も思ったことはない。



人助けはしない主義なのだが。





「は?じゃねぇだろクソガキ」



頭をグーの手でぐりぐりされる。
痛い。ほんと、握力どうなってるの。




「痛いんだけど!!やめてくんない?!」




彼もやっとこさ本性を出してきたところで、私も素直になってくる。


美しいは大好きだけど、美しいを保つのは大変なんだから。
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