紫陽花が咲く頃に

急に聞こえた大きな声。
そして、肩をグイッと引っ張られる。


「あれ?誰?お前」


「いや、貴方の方が誰だよ」



もしかしてだけど、さっきの女の人の彼氏?
いや、そうじゃなきゃ可笑しい。多分、彼女と同じ傘だから間違えたのだろう。



「莉子と同じ傘だから間違えた...」


ほらね、やっぱり。
推理(?)が当たって思わず心の中でガッツポーズをとる。


「あー、どーやって帰ろ...」


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