紫陽花が咲く頃に

「あー、...入っていきます?」


そう言うと男はポカンとした後、「あ、じゃお邪魔します」と言った。


とりあえず男を傘に入れて駅までの道を歩く...。って、コイツの家どこだよと思い隣に並んでいる男の顔を見る。


男は、ぼーっとしながら前を見ている。


「家どこ?」


「家?あ、俺...駅」


「良かった、私も」


そう言って笑うと、男もふわりと笑った。今気づいたけどなかなかのイケメンじゃないか

< 7 / 10 >

この作品をシェア

pagetop