ワケありルームシェア 2
「それで遅くなったわけ?」
「うん。」
お昼ご飯を食べながら今日の帰りにあったことを伝える。
「へぇ。傘返してもらえたんだ。それにしても、そんな偶然あったんだね。」
「うん。びっくりだよ。まさか傘貸しただけで、2人が付き合っちゃうなんて。」
「ふぅん。よかったんじゃない?僕は相手知らないけど。」
連絡先交換したから今度緋山君にも会ってもらいたいな。
「あ、そういえば……。」
「ん?どうしたの?」
「澄がお金いらないって、言ったっけ?」
「え、いいの?あんなに頑張ってくれたのに?」
「まぁ、今回は哀川さんの言葉で動いたみたいだからって。」
そっか。でも、もう1度ちゃんとお礼がしたいな。
「緋山君、澄君の家知ってる?手伝ってくれたお礼をした、」
「あいつの家はやめた方がいい。」
「え。」
「澄の家は知ってたとしても教えない。澄に聞いても教えないと思うよ。」
「……そっか。じゃあ、また今度家に来た時にお礼するね。」
「そうして。」
なんで澄君の家は駄目なんだろう。
親と仲が悪いとか?それとも、澄君がいつも怪我してることに関係があるのかな。