ワケありルームシェア 2
そして、緋山君が向かっていったのは……。
「あ、この人知ってる…。」
「有名なんじゃない。家族にオススメされて読んでるだけだし。」
確か代表作が………。
「「『茜色の空に手を伸ばして。』」」
「あ、知ってるんだね。」
「代表作を最初に読んだからね。」
この『茜色の空に手を伸ばして。』の作者は名前を記入しないことでも有名だった。無記名で作家活動を行うんだ。
色々な病気を患った3人が主役となって進んでいく物語だったと思う。
「この人の本、また新しいの発売されたの?」
「らしいから買う。」
「私もこの人の本集めてるから買おうかな…。」
「じゃあ、はい。」
と、いつも握手をする時のような感じで手を出される。
「え…?」
「ほら、買ってきてあげる。」
「い、いいよ。私の個人的なものだし。」
「いや、哀川さんが暇つぶしのもの無かったし。日頃のお礼として。」
と、緋山君が言う。そして、わたしはいいことを思いついた。
「じゃあ、緋山君の本を私がお金払うね。」
「え、それだったらお礼にならないよね……。」
「大丈夫だよ、緋山君の方が1冊分多く買ってることになるから。」
そう言うと、緋山君は納得したように本を渡した。そして、私も本を渡す。
「あ、この人知ってる…。」
「有名なんじゃない。家族にオススメされて読んでるだけだし。」
確か代表作が………。
「「『茜色の空に手を伸ばして。』」」
「あ、知ってるんだね。」
「代表作を最初に読んだからね。」
この『茜色の空に手を伸ばして。』の作者は名前を記入しないことでも有名だった。無記名で作家活動を行うんだ。
色々な病気を患った3人が主役となって進んでいく物語だったと思う。
「この人の本、また新しいの発売されたの?」
「らしいから買う。」
「私もこの人の本集めてるから買おうかな…。」
「じゃあ、はい。」
と、いつも握手をする時のような感じで手を出される。
「え…?」
「ほら、買ってきてあげる。」
「い、いいよ。私の個人的なものだし。」
「いや、哀川さんが暇つぶしのもの無かったし。日頃のお礼として。」
と、緋山君が言う。そして、わたしはいいことを思いついた。
「じゃあ、緋山君の本を私がお金払うね。」
「え、それだったらお礼にならないよね……。」
「大丈夫だよ、緋山君の方が1冊分多く買ってることになるから。」
そう言うと、緋山君は納得したように本を渡した。そして、私も本を渡す。