ワケありルームシェア 2
髪を乾かす。いつも乾かしてもらっている側だからなんか新鮮だ。
「螢兄さん……、あの人って、馬鹿なの…?」
急に彗が話しかけてきた。彗から話しかけるなんてことは珍しかったから少し驚いた。
「……あの人って、哀川さんのこと?」
「…うん、澪月姉さん。……何でそんなに、すんなり、全く知らない人間を、家なんかに上がらせるの…?」
彗はもとから人のことがあまり信用出来ないと澄が言っていた。でも、彗の言う通りだ。すぐに家に上がらせるのはどうかと思う。
「でも、哀川さんは優しいからね…。」
「……………そう、なんだ…。」
彗はゲームが好き。澄もゲームが好きだった。今はどうか知らないけど。だけど、彗と違うのはゲームだと思ってる“規模”だ。
彗はきっと、画面の奥がゲームの世界だと思ってる。
だけど、澄はこの世界をゲームだと、今の人生がゲームだと前に言っていた。
「彗は、澄みたいになったらダメだよ。」
「………うん。」
「それが、澄からの願いだと思うから。」
「…うん。」
さっきよりも間が少ない。彗にとって澄は命の恩人でもあるはずなんだ。だって、彗の生活費は全て澄が払ってる。イケナイ方法で。
「螢兄さん……、あの人って、馬鹿なの…?」
急に彗が話しかけてきた。彗から話しかけるなんてことは珍しかったから少し驚いた。
「……あの人って、哀川さんのこと?」
「…うん、澪月姉さん。……何でそんなに、すんなり、全く知らない人間を、家なんかに上がらせるの…?」
彗はもとから人のことがあまり信用出来ないと澄が言っていた。でも、彗の言う通りだ。すぐに家に上がらせるのはどうかと思う。
「でも、哀川さんは優しいからね…。」
「……………そう、なんだ…。」
彗はゲームが好き。澄もゲームが好きだった。今はどうか知らないけど。だけど、彗と違うのはゲームだと思ってる“規模”だ。
彗はきっと、画面の奥がゲームの世界だと思ってる。
だけど、澄はこの世界をゲームだと、今の人生がゲームだと前に言っていた。
「彗は、澄みたいになったらダメだよ。」
「………うん。」
「それが、澄からの願いだと思うから。」
「…うん。」
さっきよりも間が少ない。彗にとって澄は命の恩人でもあるはずなんだ。だって、彗の生活費は全て澄が払ってる。イケナイ方法で。