ワケありルームシェア 2
それから、哀川さんが風呂から出てきたから僕が次に入った。
出てきた頃には彗が来て結構な時間が過ぎていた。
「澄君、大丈夫かな…。」
哀川さんも心配になってくる。そりゃ、あんなふうに出ていかれたら、彗を置いていかれたら心配になるはず。まさか、喧嘩したのかな、なんて的はずれな事考えているんだろうけど。

「………澄兄さんなら、大丈夫…。俺との約束、破ったこと、ないから…。」

ゲームをしながら答える彗。でも、その言葉には兄弟の間でしか分からない信頼関係があった。
「そ、そうだねっ!澄君はすごい人だもんね!」
「……まぁ、認めたくないけどね。」
そして、彗は僕の部屋に行った。
彗は僕の部屋。哀川さんは自室。僕はリビングでそれぞれ夜を迎えた。


ルームシェア15日目、終了。
< 51 / 122 >

この作品をシェア

pagetop