ワケありルームシェア ２

１２時過ぎた頃、哀川さんが帰ってきた。
「た、ただいま！遅くなってごめん……ね……。」
哀川さんは驚いたような顔をする。いや、僕が勉強するのが珍しいってことなのか、彗と向かい合って勉強しているのが意外なのか…。
「おかえり。」
「……おかえりなさい……。」
「宿題やってたんだね。そっか、もう夏休みだもんね〜。」
そう言ってパタパタとキッチンに向かった。

「はいっ、これ、お疲れ様のアイス。」

渡されたのはソーダのアイス。
「ご飯作るまで待っててね。」
「…ありがと。」
彗もペコリと頭を下げる。
哀川さんはキッチンに戻り、昼ごはんを作り始めた。僕達はアイスを食べる。

「冷たい…。」

だけど、美味しい。やっぱり夏にはアイスだね。