ワケありルームシェア ２
螢side

哀川さんの一言によって、弓景先輩は手術を決意した。
「でも、一つ問題があるの。」
深刻そうな顔でつぶやく。
「手術をするだけの、お金が無い、から……。どちらにせよ、諦めないとね。子供だけじゃどうにもならないでしょ。妹の分もお金取っておかないといけないし。」
弓景先輩が告げる。
お金の問題は僕達子供にはどうも出来ない。


「そのことについては安心してください。」
「俺たち３年生に任せろ。」

早乙女先輩と月宮先輩。

「俺達の知り合いでいい医者がいるからな。頼んでおいてやろう。」


「本当ですかぁ？……ぶちょー、ありがとうございます。初めて頼りになると思ったよぉ。」
みんなに笑顔が戻る。
哀川さんも笑顔になる。

「じゃあ、手術のことはまた後日知り合いに向かわせるからな。合宿には間に合わせる。」
「眞白ちゃん、無理しちゃだめだからね。」
「眞白、安静。」
「早く戻ってきてねぇ。」
「また来るのを楽しみにしてます。」
先輩達と雨宮さんが帰る。

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