ワケありルームシェア ２
それからずっと理駆先輩達のことについて調べてみる。だけど、そう有力な情報は入ってこない。澄はいつもどうやってあんなにたくさんの情報を仕入れているんだろう。

「緋山君、今いい？」
「……ん。いいけど。」
「し、失礼します……。」
恐る恐るというように扉を開く哀川さん。
「どうした…、」
哀川さんの顔はすごく泣きそうで。彗もそんな哀川さんの表情を見て驚いてる。手に持ってるのは携帯電話。

「理駆先輩が、車にはねられたって………っ。」

さっきまでデパートにいたのに。連絡してきたのは月宮先輩らしい。急いで病院に向かう。そうたいした怪我じゃないといいけど。
病院につくと、車椅子に乗った理駆先輩とその他の人が待合室で話していた。
「…あ、哀川達だ。霧谷の弟もいるんだね。僕の見舞いに来てくれたの。心配かけたよ、ご覧の通り右足の骨折ですんだよ。」
「そう大事じゃなくて良かったです。」
「よ、良かったぁ…。」
弓景先輩のこともあって何かある度に心配している。
「でもどうやって車にはねられたんだい？」

「理駆、押された。」


「え…？」
莎駆先輩が発した言葉。押されたって、理駆先輩が道路に突き飛ばされたってこと、だよね。
「それは本当か、理駆君。それなら、警察に行った方がいい。」
「本当だけど、別に言っても困るの僕だしぃ。」


_______________莎駆っ！

急に病院の扉が開いた。
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