ワケありルームシェア 2
澪月side

緋山君が出ていった家はいつにも増して広い気がする。こんなのはずっと前から慣れてたはずなのに…。

「…うぅ。」

1人涙をこぼす。寂しいから?悔しいから?
自分でもわからない涙。すると、携帯から音が鳴った。
視線を移す。

_______________哀川さん、僕のこと心配しないでちゃんと寝なよ。

まるで私の行動を見ているかのように送られてきたメッセージ。

『やっぱり寂しいよ。』

送ろうとしたけど、緋山君の迷惑になるかもしれない。全部消す。

『分かった。信じて待ってるから、ちゃんと帰ってきたらご飯作るから。そして、今日は言った通りちゃんと寝る!』

これでいい。送信ボタンを押す。




_______________ありがと。



緋山君らしい、1文でなんだか安心する。そうだね、私は緋山君を信用してちゃんと寝よう。そして、朝から待っていよう。いつ帰ってくるかわからないけど…。きっと、帰ってきてくれるはず。


ルームシェア28日目、終了。
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