幼馴染の彼~あの日の約束~

「え、でも」

 そんな時、リビングからお母さんの呼ぶ声が聞こえた。なんてタイミングがいいのか、悪いのか。

「呼んでる、行こうぜ」

 智弥は少しホッとしたような表情をして立ち上がった。私も慌てて立ち上がる。

 なんだろう・・・軽井沢の約束って。私、何かしたっけ?
 何か思い出そうとしても何も思い出せずに悩みながらリビングに戻ると、


「怜美、何、怖い顔してるのよ」

 と、呆れた声でお母さんが言う。


「別に怖い顔なんてしてないでしょ」


「眉間に皺がよってたわよ。まぁ、何でもいいけど、さぁ、2人とも座って、ケーキ食べましょ。ここのケーキ美味しいのよね」
 

 リビングのテーブルには美味しそうなケーキとダージリンティーの香りが漂っていた。
 
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