幼馴染の彼~あの日の約束~
「美味しい料理の挙句に、プレゼントまで・・・なんか、ほんとごめん」


「開けて、気に入ってくれると嬉しいんだけど」

 綺麗にラッピングされているから、開けることに躊躇ったが、智弥が開けるのをじっと待っている。
 私は丁寧にゆっくりと開いていった。
 赤い箱だけになり、蓋を開けた。

「あ、腕時計、素敵」


「今、使ってるのもあるだろうけど、それも使ってもらえると嬉しいな」


「お出かけの時に使うよ!嬉しい、ありがとう」


「できれば、仕事にも使ってもらいたいな。実はそれ、俺が今使っているのと同じデザインなんだよ」


「そうなんだ!」

 さすがエリート。普段使いの物にまで、こだわりがあるのね。
 と、思いつつもなんかだんだん後ろめたさがでてきた。

 私が誕生日ってことは、昨日は智弥の誕生日。
 私より1日早く生まれたんだから・・・それなのに、私。

 
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