幼馴染の彼~あの日の約束~
「怜美」

 背後から声をかけられて、反射的に片桐くんと一緒に後ろを振り返る。

「!!」

 そこに、智弥の姿があった。
 あまりの驚きに硬直する。


「秋山・・・お前、なんで、ここにって・・・今、怜美ちゃんを呼んだ?」

 智弥は何も言わずに、そこに立っていた。
 けど、顔は超怒ってる!

 不機嫌さが、体全身から滲み出てるのがよくわかるくらい。
 私は真っ青になったが、はたと周囲を見れば、通行人が物珍しそうに見ていく。

 これは、かなり目立ってる!
 イケメン2人に挟まれてる私。こんな状況誰かに見られたら、会社に行けなくなるじゃん!!

 私は空いてる左手で智弥の右手を掴むと

「とりあえず、こっち!」

 と、2人を引っ張るかたちで人気のない路地裏まで歩く。
 
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