幼馴染の彼～あの日の約束～

　急に心拍が上がってドキドキと心臓が高鳴りだす。

　気づかれないように少しだけ近づくと、その女性は甘えるように智弥の腕に自分の両腕を絡ませて歩いていた。

　楽しそうに話しては、見つめあって笑っている。

　心臓が痛いくらい鼓動を打つ。

　２人は途中の紳士服のお店へと入った。私はお店のウィンドウからそっと覗くように２人を見つめていた。

　店員と何か話した後、いくつかのネクタイが用意される。

　２人で仲良く寄り添うようにネクタイを選んでいるようで、女性が一つのネクタイを持ち上げると、智弥の襟元へと当てながら何か言っている。

　嬉しそうな智弥の顔。

　心臓が苦しくて耐えきれなくなった私は、その場から逃げるように走った。


　誰！？

　２人はどんな関係なの！？

　目から涙が零れた。