幼馴染の彼~あの日の約束~

不安にさせる彼

 なんとなく悶々としていた日々も、毎日の忙しさと、変わらない智弥の優しさでようやく解消されつつあった。

 リビングで2人、テレビを見ながらくつろいでいると、携帯が鳴る。

 着信相手はお母さんからだった。


「もしもし?」


「怜美、元気にしてる?智ちゃんとはどう?仲良くやってるの?」


 電話に出るなり、質問攻撃。

「仲良くやってるよ。で、何?」


「相変わらず、そっけない子ねぇ。まぁ、仲良くやってるならそれでよし!」


「電話切るよ?」


「まだ、話は終わってないでしょ!?」


 そんな親子のやりとりを隣で智弥がクスクス笑っている。

 お母さん、地声が大きいから、電話越しでも声聞こえているんだろうな・・・

「最近、顔を見せないってお父さんが寂しがっているから、顔見せに来なさい。この前ご近所さんからおいしいお菓子もらったから、一緒に食べましょうよ」



「わかった、今度の金曜日に行くよ。その日、仕事早く帰れると思うから」


「智ちゃんもよければ、一緒にどうぞ?」
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