幼馴染の彼～あの日の約束～

　ピンポーンと軽やかな、チャイム音がして、少ししてからドアが開いた。

「はーい。って・・・ちょっと、怜美、何泣いてんのよ！？」

　お化粧なんて気にすることもなく、私は真子の顔を見るなり号泣。

　真子は慌てて、室内へと私を引っ張りこんで、ドアを閉めた。

「まぁこぉ～～」

「あー、ハイハイ。とりあえず、靴脱いで部屋に入る、ほら、脱いで脱いで」

　私は無意識に、実家ではなく、真子のマンションへと足を向けていたらしい。

　真子の顔を見たら、緊張が解れたのと、安心したのか、次から次へと涙が溢れては頬を濡らしていく。

　真子に手を引かれながら、何とかリビングまで着くと座り込んだ。

「何があったのか、落ち着いてからでいいから、話してごらん。スッキリするから」

　よしよしと頭を撫でながら、真子は優しく宥めてくれた。