幼馴染の彼~あの日の約束~
 ひとしきり泣いてから、ようやく落ち着き、ひくつきながらもゆっくりと事情を話す。

 真子は何も言わず、うんうんと頷きながら、話し終わるまで聞いてくれた。

「そっかぁ、そんなことがあったのかぁ。うーん」

 腕組をしながら悩む真子。

「話聞いてる分には、彼・・・智弥君だっけ、浮気するようなタイプじゃない気がするんだけどなぁ」

 私だって、そう思っていたよ。

 だけど、知らない女性を部屋に連れ込んで、挙句に抱き合ってるところを見たら、浮気じゃなくて何になるというわけ。

「本当は、直接話したほうが早く決着すると思うんだけど・・・」

 その提案に私は大きく首を横に振った。

「今すぐっていうのは怜美には無理だろうから、週末は家に泊まって、月曜日一緒に仕事行こう?」

「いいの?」

「もちろん」

 明るく笑ってくれる真子に、ホッと溜息が出た。

 

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