幼馴染の彼～あの日の約束～

　パイプオルガンの演奏のもと、父に引かれて、バージンロードをゆっくり歩く。

　窓に嵌められているステンドガラスが日の光でキラキラ輝いている。

　友人たちの拍手を聞きながら、前方にはタキシード姿の智弥が見える。

　智弥は嬉しそうな、幸せそうな表情をしていた。

　神父の詞を聞きながら、神聖な誓いを受け、お互いの指に指輪が嵌められ、キスをする。

　式が終わると、教会のドアが開いた。

「中庭にお食事を用意しております。ごゆっくり移動してください」

　新郎新婦様は皆様が出られた後にお願いします。とブライダルコーデネーターの人に言われた。

　何気なく智弥を見上げると、智弥も私を見つめてきた。

　お互いふっと笑う。

　あぁ、幸せだなって思う瞬間だった。