(完)嘘で溢れた恋に涙する
そのままリビングと思われる部屋に案内され、理玖に言われて丸いテーブルを囲んで座った。
理玖は何も喋らず、冷蔵庫から取り出したお茶をコップに注いで私の前に置いた。
正直今すぐそのお茶に手を出したかったけど、そんな空気じゃないことはわかっていた。
とにかく話さなきゃいけない。
今の陸玖の様子を見ても、彼が何を思い、私をどうしようと思っているのか全くわからないけど。
私には話すことしか、謝ることしかできないんだから。
決意して、すっと息を吸い込んだ時だった。
「あら、理玖。帰ってきとったと?びっくりした」
ドアの向こうから声が聞こえた。
声の持ち主はすぐにその顔を見せた。
理玖のおばあちゃんと思われる人だった。
60代くらいと思われるその人はすごく上品で素敵な人だった。
「え?お客さん?見たことない顔ね」
微笑を浮かべながら、本来学校にいるはずの理玖と私を叱ることなく、会釈してくれた。
「ばあちゃん、紹介する」
急に理玖が立ち上がって宣言した。
教室で響いた声とは全然違う穏やかで優しい声だった。
理玖は何も喋らず、冷蔵庫から取り出したお茶をコップに注いで私の前に置いた。
正直今すぐそのお茶に手を出したかったけど、そんな空気じゃないことはわかっていた。
とにかく話さなきゃいけない。
今の陸玖の様子を見ても、彼が何を思い、私をどうしようと思っているのか全くわからないけど。
私には話すことしか、謝ることしかできないんだから。
決意して、すっと息を吸い込んだ時だった。
「あら、理玖。帰ってきとったと?びっくりした」
ドアの向こうから声が聞こえた。
声の持ち主はすぐにその顔を見せた。
理玖のおばあちゃんと思われる人だった。
60代くらいと思われるその人はすごく上品で素敵な人だった。
「え?お客さん?見たことない顔ね」
微笑を浮かべながら、本来学校にいるはずの理玖と私を叱ることなく、会釈してくれた。
「ばあちゃん、紹介する」
急に理玖が立ち上がって宣言した。
教室で響いた声とは全然違う穏やかで優しい声だった。