(完)嘘で溢れた恋に涙する
水の音をピチャピチャと鳴らしながら立ち上がって、タオルをバッグの中に無理やり詰め込んだ。



傘を取り出すのが面倒で、そのまま歩き出す。



降り頻る雨が体全身を強く打つ。




誰も見ていやしないのに、私は気丈に背筋を伸ばして歩き続けた。





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