(完)嘘で溢れた恋に涙する
「由姫ちゃんのこともたくさんネットには載ってたよ
性格とか日々の過ごし方とかすごく繊細に書かれてた。
ねえ…楽しかった?
私のお父さんが必死にコツコツと私たち家族のために働いでいた間、苦労もなくお嬢様としてちやほやされながら自由に過ごしてきた日々は楽しかった!?
あんたたちに苦しめられているのは被害者や被害者家族だけじゃない!私たち家族だけでもない!色んなところでたくさんの人が今も苦しんでる!
よくも普通に笑っていられたよね。
自分は悪くないとでも思ったの?
私は絶対許さない。
私たち家族を自分たちの都合で苦しめたあんた達を一生恨んでやるから!!」



聞いたこともない大声でそう叫ばれた。



その正義の演説はクラスの人々を感動させた。



狂気に満ちた凛花ちゃんにつられるようにクラス中から怒号の声が飛んだ。



他のクラスの人たちも集まってきているのがわかった。



信じがたい凛花ちゃんと私の間にあった深い因縁は私を驚かせた。



と、ここまでは私の記憶だ。



残念ながらここから先は私は覚えていないのだ。



ここからは後からその場にいた人たちの証言をまとめて聞かされた話だ。



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