(完)嘘で溢れた恋に涙する
自分の不甲斐なさと、凛花ちゃんに対する申し訳なさで胸がいっぱいになり溢れてくる涙を抑えられず床に座り込んだまま泣きじゃくった。
声は一切出なかった。
しばらくして、私は何かがおかしいことに気づく。
凛花ちゃんやクラスのみんなに罵倒され座り込んでいたところまでは記憶がある。
だけど、なぜそこからこんなに怪我だらけになって病院に入院する事態になったんだろう。
学校に行ってすぐ手をすごい勢いで踏みつけられて泣くほど痛かったのは覚えているけど、この包帯の量はそんなもんじゃない。
記憶から一部分が抜け落ちている。
そう感じたけど、確信は持てない。
そんな時、お母さんがやっと目を覚まし、慌てて私の元に駆け寄ってきた。
「由姫…!目を覚ましたの!?」
私は顔を見られる直前にゴシゴシと涙を拭って、口をパクパクと開けたり、閉じたりして口がきけないことを伝えた。
「ま、まさか…話せないの?」
青ざめた表情のお母さんに、正直に頷いて見せるとお母さんは私を強く抱き寄せて言った。
「先生に来てもらうからちょっと待っててね」
そう言って、私をベッドにもう一度寝かせると慌てた様子で病室を出て行った。
待っている間、何を忘れているのか必死で思い出そうとするけど頭痛が邪魔して何も考えられない。
記憶に鍵をかけてしまったように一切、断片ひとかけらも思い出せなかった。
声は一切出なかった。
しばらくして、私は何かがおかしいことに気づく。
凛花ちゃんやクラスのみんなに罵倒され座り込んでいたところまでは記憶がある。
だけど、なぜそこからこんなに怪我だらけになって病院に入院する事態になったんだろう。
学校に行ってすぐ手をすごい勢いで踏みつけられて泣くほど痛かったのは覚えているけど、この包帯の量はそんなもんじゃない。
記憶から一部分が抜け落ちている。
そう感じたけど、確信は持てない。
そんな時、お母さんがやっと目を覚まし、慌てて私の元に駆け寄ってきた。
「由姫…!目を覚ましたの!?」
私は顔を見られる直前にゴシゴシと涙を拭って、口をパクパクと開けたり、閉じたりして口がきけないことを伝えた。
「ま、まさか…話せないの?」
青ざめた表情のお母さんに、正直に頷いて見せるとお母さんは私を強く抱き寄せて言った。
「先生に来てもらうからちょっと待っててね」
そう言って、私をベッドにもう一度寝かせると慌てた様子で病室を出て行った。
待っている間、何を忘れているのか必死で思い出そうとするけど頭痛が邪魔して何も考えられない。
記憶に鍵をかけてしまったように一切、断片ひとかけらも思い出せなかった。