(完)嘘で溢れた恋に涙する
少ししてようやく現実に戻ってきた美結は自分が誰に何を了承したのかに気づいたのか一瞬で顔を青くした。
「やっぱ今のなし!なし!」
「変更は認められませーん」
結局透のいいように手の上で転がされている美結。
ずっと言い合いを続ける2人に私と倫太郎くんは顔を見合わせて笑ってしまった。
しかし透もなんでそんなにバドミントンの試合を見に来たいんだろう。
実は心のどこかでバドミントンをしたい気持ちがあるとか?そんなわけないか。
透が何を考えているのかわからず、考え込んでいると美結と透の言い合いが白熱してきた。
そろそろ止めようかと、美結に話しかけようとした時、顔を赤くしている透がいい考えを思いついたように手を叩いて言った。
「あ、ほら俺が由姫ちゃんについていたら、変な男は近づかないよ」
それを聞いた途端、透の魂胆を理解した。
美結の応援を口実に私についてくるつもりなのだ。
これまでも何度も透には一緒に出掛けようと誘われ来たが、強く断ってきた。
美結と予定があるから、暇じゃないから、ほとんどこの理由で乗り切ってきたが、行先が初めから決まっていた美結の試合だったら、断ることなんてできない。
「美結、断って。よっぽどこの男と2人で行くほうが私にとって危険だよ」
すぐにそう言ったが、美結は私の言葉に耳を貸さず、じっと考え込んでいる。
そして、挙句の果てには
「わかった。だけど、由姫になんかしたら許さないから」
真剣なまなざしでそう言った。
「やっぱ今のなし!なし!」
「変更は認められませーん」
結局透のいいように手の上で転がされている美結。
ずっと言い合いを続ける2人に私と倫太郎くんは顔を見合わせて笑ってしまった。
しかし透もなんでそんなにバドミントンの試合を見に来たいんだろう。
実は心のどこかでバドミントンをしたい気持ちがあるとか?そんなわけないか。
透が何を考えているのかわからず、考え込んでいると美結と透の言い合いが白熱してきた。
そろそろ止めようかと、美結に話しかけようとした時、顔を赤くしている透がいい考えを思いついたように手を叩いて言った。
「あ、ほら俺が由姫ちゃんについていたら、変な男は近づかないよ」
それを聞いた途端、透の魂胆を理解した。
美結の応援を口実に私についてくるつもりなのだ。
これまでも何度も透には一緒に出掛けようと誘われ来たが、強く断ってきた。
美結と予定があるから、暇じゃないから、ほとんどこの理由で乗り切ってきたが、行先が初めから決まっていた美結の試合だったら、断ることなんてできない。
「美結、断って。よっぽどこの男と2人で行くほうが私にとって危険だよ」
すぐにそう言ったが、美結は私の言葉に耳を貸さず、じっと考え込んでいる。
そして、挙句の果てには
「わかった。だけど、由姫になんかしたら許さないから」
真剣なまなざしでそう言った。