(完)嘘で溢れた恋に涙する
そう決めて、すぐに立ち上がりバッグに教科書や筆箱を雑に詰め込んで、私が透を引っ張るような形で教室を出た。
別に透に来て欲しいわけじゃないけど、美結に連れられて数回行っただけのマルポートに1人で行けるかどうかわからないから。
だけど、透は嬉しそうだった。
学校を出て、下宿先とは反対の方へバスに乗って10分ほど揺られているとマルポートに着いた。
しかし
「差し入れって何を持っていけばいいんだろう」
根本的な壁にぶつかってしまった。
「うーん、俺が試合の時に貰って嬉しいものは〜」
私の疑問に答えるように透が首を傾げて唸っているが、思わず私は鋭く突っ込んでしまった。
「いや、一回も部活真面目にしたことないくせに美結と同じ立場みたいな顔しないでよ」
すると、透は吹き出したように笑って、制服のポケットからスマホを取り出し、慣れた手つきで検索をかけ始めた。
馬鹿にするように笑われて悔しかったが、大人しく横からスマホを覗き込んだ。
別に透に来て欲しいわけじゃないけど、美結に連れられて数回行っただけのマルポートに1人で行けるかどうかわからないから。
だけど、透は嬉しそうだった。
学校を出て、下宿先とは反対の方へバスに乗って10分ほど揺られているとマルポートに着いた。
しかし
「差し入れって何を持っていけばいいんだろう」
根本的な壁にぶつかってしまった。
「うーん、俺が試合の時に貰って嬉しいものは〜」
私の疑問に答えるように透が首を傾げて唸っているが、思わず私は鋭く突っ込んでしまった。
「いや、一回も部活真面目にしたことないくせに美結と同じ立場みたいな顔しないでよ」
すると、透は吹き出したように笑って、制服のポケットからスマホを取り出し、慣れた手つきで検索をかけ始めた。
馬鹿にするように笑われて悔しかったが、大人しく横からスマホを覗き込んだ。