(完)嘘で溢れた恋に涙する
「まあ大体、ゼリーとスポーツ飲料とカロリーメイトみたいなやつってとこか。
あとなんかあげたいもんある?」



いくつかサイトを流し読みしてから、透は言った。


「あげたいもん…」


言われた言葉を繰り返して、美結は何をあげたら喜ぶだろうかと考えていると、私は美結に差し入れどころかプレゼントなんかも渡したことがないことに気づいてしまった。



一応誕生日は知っているけど、お互いにおめでとうと言い合うだけで終わるし。



こんなにお世話になっているのに私は1つも恩を返せていない。


そう考えているうちにどうしようもなく気持ちが落ち込んでしまった。



「なんかすごい顔暗いけど大丈夫?」



透が顔を覗き込んできた。



「いつもこんな顔だよ…」



< 266 / 381 >

この作品をシェア

pagetop