(完)嘘で溢れた恋に涙する
由姫に会えたらまず何と言おうか。


ごめん?ありがとう?


もちろんそれも大事だ。


でもやっぱり、何より先に伝えたいのは、



世界で一番大好きだと言うことだ。



あいつはどんな顔するだろう。



嫌がるだろうか、怖がるだろうか。



あれだけ自分のことを傷つけた相手が急にやってきて好きだなんて言ってきても気味が悪いだけだろう。



そもそも俺が好きだと言ったところで、信じてもらえるかも怪しいところだ。



同じような手口で俺は昔あいつのことを騙したんだから。


でも何年かかってもいい。



俺はこの気持ちをいつまでも由姫に伝え続ける覚悟はもう出来たから。



だから、どうか逃げずに聞いてほしい。



そしていつかまた由姫、お前のその笑顔が見たいって思うんだ。



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