(完)嘘で溢れた恋に涙する
「本当にそれでいいの?」
美結と同じ事を聞く透になんとか笑顔を見せて頷いた。
「いいの」
「じゃあやっぱ俺と付き合いなよ」
突拍子も無い透の言葉に声も出ない。
「、な」
「だって付き合わないなら早く諦めた方がいいだろ。
俺と付き合えばすぐに忘れさせてやるよ」
まあ、言っていることはあながち間違いではないけど。
「いや、まずね、私は誰とも付き合う気はないっていうか」
「そんなの無理だって。
お前はこの先1人じゃ絶対ダメになる」
なぜそんなに言い切れるんだ。
たぶんも、かももない確信に満ちた言い方に思わずムッとする。
「1人で平気だし」
「いーや、お前は俺が必要だ」
「ふざけたこと言ってないで、ほらもう帰るよ」
話にならないと、ため息をついてすでに食べ終えたハンバーガーの包み紙とジュースの紙コップを持ち席を立った。
透も同じようにして私に駆け寄ってきた。
透はまだ何か言いたそうだったけど、早歩きでそれを無視した。
これ以上聞きたくなかった。
もしそんな透の言葉に甘えてしまったら、私は私を一生軽蔑しなくちゃならない。
外に出ると、すでに日は落ちていて辺りは真っ暗だった。
秋が近づき、もう夜は肌寒さを感じる時期になってきた。
ベストが寒さから身を温めてくれて、透の服選びのセンスに敬服する。
バスを待っている間、周りに人はおらずいるのは私たちだけだった。
「なあ由姫。こっち見て」
ずっと目を合わせようとしていないのに気づいたのか、ベンチに座って隣から話しかけてくる。
「何?」
断るのも妙なのでぶっきらぼうにちらっとその瞳を見ると、その瞳は戸惑うくらいに静かだった。
「俺は本気だから。
本気でお前が好きだし、お前を幸せにしたいと思ってる」
その真剣な眼差しから目をそらすことはできなかった。
「…でも」
「もう世間体とか、事件のことは一旦考えないで、由姫は少しでも俺といたいと思ってたりしないの?」
答えきれなかった。
思っていないとはっきり答えればいいのに、その一言が言えなかった。
唇をぎゅっと噛み締め、目を伏せる。
そこでタイミングよくバスが到着して、一旦話を切ってバスに乗り込んだ。
透は真剣だ。
本気で私のことを思ってくれてる。
美結と同じ事を聞く透になんとか笑顔を見せて頷いた。
「いいの」
「じゃあやっぱ俺と付き合いなよ」
突拍子も無い透の言葉に声も出ない。
「、な」
「だって付き合わないなら早く諦めた方がいいだろ。
俺と付き合えばすぐに忘れさせてやるよ」
まあ、言っていることはあながち間違いではないけど。
「いや、まずね、私は誰とも付き合う気はないっていうか」
「そんなの無理だって。
お前はこの先1人じゃ絶対ダメになる」
なぜそんなに言い切れるんだ。
たぶんも、かももない確信に満ちた言い方に思わずムッとする。
「1人で平気だし」
「いーや、お前は俺が必要だ」
「ふざけたこと言ってないで、ほらもう帰るよ」
話にならないと、ため息をついてすでに食べ終えたハンバーガーの包み紙とジュースの紙コップを持ち席を立った。
透も同じようにして私に駆け寄ってきた。
透はまだ何か言いたそうだったけど、早歩きでそれを無視した。
これ以上聞きたくなかった。
もしそんな透の言葉に甘えてしまったら、私は私を一生軽蔑しなくちゃならない。
外に出ると、すでに日は落ちていて辺りは真っ暗だった。
秋が近づき、もう夜は肌寒さを感じる時期になってきた。
ベストが寒さから身を温めてくれて、透の服選びのセンスに敬服する。
バスを待っている間、周りに人はおらずいるのは私たちだけだった。
「なあ由姫。こっち見て」
ずっと目を合わせようとしていないのに気づいたのか、ベンチに座って隣から話しかけてくる。
「何?」
断るのも妙なのでぶっきらぼうにちらっとその瞳を見ると、その瞳は戸惑うくらいに静かだった。
「俺は本気だから。
本気でお前が好きだし、お前を幸せにしたいと思ってる」
その真剣な眼差しから目をそらすことはできなかった。
「…でも」
「もう世間体とか、事件のことは一旦考えないで、由姫は少しでも俺といたいと思ってたりしないの?」
答えきれなかった。
思っていないとはっきり答えればいいのに、その一言が言えなかった。
唇をぎゅっと噛み締め、目を伏せる。
そこでタイミングよくバスが到着して、一旦話を切ってバスに乗り込んだ。
透は真剣だ。
本気で私のことを思ってくれてる。