(完)嘘で溢れた恋に涙する
暴露
体育大会の振替休日も終わり、今日から通常の学校生活が始まる。
体育大会の日と打って変わる、厚い雲が空を覆うどよんとした天気になんとなく嫌な気分になる。
バッグにお弁当と水筒を入れて、玄関に座って靴を履いていると、お母さんがやってきて折り畳み傘を持たされた。
「まだ体も調子は良くないんだから、雨に降られたりしないようにね」
「わかってるよ、じゃあいってきます」
軽く返事をして家を出た。
すでに前の道に理玖がいて、早足で駆け寄る。
「おはよう理玖」
「おはよ」
軽く挨拶を交わして、きちんと舗装されていない砂利が敷き詰められた道を歩き出す。
昨日見たテレビの話や、友達の話なんかを理玖が絶えず喋り続けて、私はその話に相槌を打つ。
そうするうちに、美結と合流した。
「おっはよお〜」
「おはよう」
「朝からうっせえな」
「理玖には言ってないからー」
美結と理玖のいつものくだらない小競り合いが始まる。
「だいたいお前空気読めよなー」
「うちの方が由姫と登校したかもん。由姫ば独り占めせんでくれん?」
「俺の方が由姫と一緒にいたいに決まってんだろ」
理玖は恥ずかしがることもなくそんなことを言うから私の方が照れてしまう。
口角が緩み下がってしまうのを、手でなんとか押し上げる。
体育大会の日と打って変わる、厚い雲が空を覆うどよんとした天気になんとなく嫌な気分になる。
バッグにお弁当と水筒を入れて、玄関に座って靴を履いていると、お母さんがやってきて折り畳み傘を持たされた。
「まだ体も調子は良くないんだから、雨に降られたりしないようにね」
「わかってるよ、じゃあいってきます」
軽く返事をして家を出た。
すでに前の道に理玖がいて、早足で駆け寄る。
「おはよう理玖」
「おはよ」
軽く挨拶を交わして、きちんと舗装されていない砂利が敷き詰められた道を歩き出す。
昨日見たテレビの話や、友達の話なんかを理玖が絶えず喋り続けて、私はその話に相槌を打つ。
そうするうちに、美結と合流した。
「おっはよお〜」
「おはよう」
「朝からうっせえな」
「理玖には言ってないからー」
美結と理玖のいつものくだらない小競り合いが始まる。
「だいたいお前空気読めよなー」
「うちの方が由姫と登校したかもん。由姫ば独り占めせんでくれん?」
「俺の方が由姫と一緒にいたいに決まってんだろ」
理玖は恥ずかしがることもなくそんなことを言うから私の方が照れてしまう。
口角が緩み下がってしまうのを、手でなんとか押し上げる。