幸せになる権利

「結奈!遅刻やで!」
「ウゥーン。」
「はよ起きや!8時まわってんで!」
「めんどくさい~。」
「何ゆうてんの!ハイ!頑張って!」

気丈な母は、殴られて青アザができていても、元気に振舞っていた。


母は、父との結婚式の10日前、祖母に"結婚やめたい…"と打ち明けたらしい。

しかし、親不孝者と言われ聞き入れてもらえず、私が産まれてから"離婚したい"と考えたが、"もう一人産めば良くなるかも"と考えて、結局3人を育てた。

それも、3人子供を産めば親孝行だ、と言われたからだとか――
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