幸せになる権利

両親の離婚


――ガシャーン!!!
――ドサッ!!


私と真ん中の弟は母を守ろうと、恐怖心を消せないまま、勇気を出して割り込んでいった。

「お父さん!!やめて!!!」
「ちょ…ッ!!あんたらなんで降りてきたん!?」
「もぉやめてぇな…!!」
「はよ上いき!!!」

バーンッ!!!

「ゴルァ!!!おまえらも一緒にドツかれたいんかっ!」
「うぇ~っうっううぅぅう…やめてぇな~~えぐっ」
「……。」

ダダダダダ。
―カチャ…キーーパタン。

「おがぁさ~~ん…うぇ~ん…」
「結奈…和也…ありがとう…ありがとうな!」
「離婚してぇ~もぅいややぁ~~うわぁぁぁぁぁあん!」
「…明日、映画でも観にいこっか。」


そして次の日、母と私と弟二人の4人で、少し離れた繁華街で映画をみて近くのビジネスホテルに泊まった。
このとき、私11歳、弟8歳と1歳。ツインの部屋だったけど、4人でひとつのベッドでぎゅうぎゅうで寝た。そして、母の泣く姿を初めてみた。
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