君に恋した
学校に着き教室に入ると、先に着いていた夏海が

「紗菜おはよー!」

と言ってかけよってきた。

「おはよ!」

「…ところでさぁ」

夏海は、何かたくらんでいるような笑顔を見せた。
‥もしかして。

「電話、したかぁ?したんでしょぉ??あのイケメン君に!ほら、話さんかぁ!」

‥やっぱりね。何故か酔っ払いオヤジのような口調になる夏海。

「はいはい!今?後で?」

と聞くと、

「今!!」

と即答した。

そんなに知りたいんだ、夏海。




―あたしは先生が来る前に、イスに座って話した。
あたしの後ろが夏海なので、後ろを向いて話していた。

「…すごい、尚之君。天才じゃん!!」


これが、あたしが全部話し終えてからの夏海の第一声。

? なんでよ?


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