君に恋した
「ありがと、夏海。‥あたし、学校終わったら電話してみるよ」

「おっ、早速実行する?がんばれ、紗菜!」

あたしは夏海にガッツポーズで返した。





「…なんか、昨日より緊張する~」

あたしは道路を歩きながら、通話ボタンを押せないでいた。

「なにぃ~、紗菜らしくない!告られたときは悩まずにごめん!って謝ってるくせに~」

「それとこれは違うよ!尚之君はどう思ってるのかは知らないけど、あたしは真剣なんだからっ」

夏海はう~ん、と言いながら困った顔をしている。


「でも、最初は気軽に電話してみたら?友達なんだし。あっちは本当にただ“友達”になりたかっただけかもしれないし?」


…確かにそうかも。あたし達はただの“友達”なんだし。


「うん。電話してみるよ!」

――ピッ、トゥルルルル…


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