君に恋した
「あたし、言ったでしょ?紗菜を応援するって!だから…諦めないで、がんばろう?」

夏海は優しくあたしの手をとって握った。

「…うん、そうだね。まだ始まったばかりだし、諦めるの早すぎだよね。あたし、がんばるよ!」

あたしも手を握り返した。

「やっぱり紗菜はそうでなくちゃ!」

その後も、二人で笑い合っていた。

すごく…落ち着いた。

そうだ。あたしはまだダメって決まったわけじゃない。

もう一度‥‥メールしてみよう。



あたしは家に帰ってから、同じような内容のメールを送った。

あたしにも可能性があるはず。


――お願い、返事をしてください!

両手を組んで願った。本当に、お願いだから‥。

あたし、あなたのことが好きだって気づいたんだよ。
チャンスをくれたっていいでしょ?ねえ、尚之…。

すると、あたしの願いが通じたのか、


♪~♪~

電話の着信音が鳴った。

‥!尚之!?

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