君に恋した
「…ふぅ、気持ちよかったぁ~」


あたしは頭にタオルを巻き、脱衣所から出た。

お風呂はすごくリラックスできて、あたしの癒し空間だ。

リビングに行くと、あたしに気づいたお母さんが携帯を持って駆け寄ってきた。


「紗菜!さっき尚之って人から電話があったわよ」

!尚之から!?

「えっうそ!携帯かして!」

携帯を手に取り開くと、母が


「尚之君って彼氏?」

と真顔で聞いてきた。

あたしは思わず赤くなり顔を見る。

「かっ彼氏じゃないよ!ただの友達!」

「そうなの~?別の中学でしょ。危なくない?」

「大丈夫!尚之は安全だって」

「‥そう」

母は不満そうな顔をしながらも、やっと立ち去った。

尚之は安全だと思う。何の根拠も無いけど。

『紗菜!こんばんは~』

尚之が電話に出た。とっさにリビングから出て階段を上る。

「こんばんは!どうしたの?」

『なんか紗菜の声が聴きたくなって!』

「ははっありがと~」

そんな一言にも嬉しくなる。

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