君に恋した
階段を上って右に曲がり、ドアを開けて部屋に入る。すぐにベッドに座った。


あっ、そうだ!

「尚之!あたし、尚之の顔見てみたいなっ。写メ撮って送ってくれない?」


だめかな?でも、尚之はあたしの顔知ってるはずだし、あたしだけ知らないのも嫌だし。

『え゛、写メ!?俺の?‥だよな』

尚之が嫌そうに答えた。

「お願いしますっそこをなんとか!」

あ~やっぱり無理かな?でも見たいよ。…お願い!

うつむいて返事を待つ。

『‥わかった。でも、恥ずいからカメラ目線じゃねぇけど…いい?』


―え、うそ。

あたしは嬉しさに一気に顔を上げる。

パァっと心が明るくなった。

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