君に恋した
「…なっ。ちょっと、紗菜ってば!」


激しく肩を揺すられ、あたしは目を覚ました。

知らないうちに大の字のまま寝ていて、気づけば朝になっていた。窓から入る日差しがまぶしい。

体には毛布がかけられている。

「…あれ、あたし寝てた?ふぁ~‥」

手を口に当て、大きくあくびをする。

上を向くと、あたしを見下ろす母がいた。

「床で寝ちゃだめでしょ!風邪ひく‥」

「ごめんっまぁ色々あって~」

そう言いながら起き上がる。

「あ、そういえば今日って学校、行かなくていいんだよね!?」

「そうよ。土曜日だから!」

壁に掛けてある時計を見ると、もう9時になっていた。

心の中でやった!と叫ぶ。


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