君に恋した
あたし…あきれられた?

もしかして、嫌われた?

最近知り合った友達に言う権利なんて、なかったかな。

許せばよかったな、さっき。

後悔しても遅いけど。

‥謝ったほうがいいよね。

でも出てくれるかな…尚之。

一人だとすごく心細いよ。

夏海に相談乗ってもらおうかな‥。

あたしは立ち上がり、なんとも言えない気持ちで部屋を出た。




「…ごちそうさま」

箸を茶碗の上に置き、席を立った。

「紗菜、大丈夫?なんか元気ないけど」

腕を捕まれ、母に問われた。

「ん、大丈夫」

手を軽くほどき、

「行ってきます」

と財布を持って家を出た。
< 39 / 71 >

この作品をシェア

pagetop