君に恋した
「なんで夏海が謝る…」

「‥あたしさ‥‥好きな人‥いるんだ」

―うそ…

「…いるの?」

「‥うん。でも、紗菜の相談受けてるうちに言いにくくなっちゃって」

「そんな‥」

苦笑いをしている夏海の隣に座った。

「知らなかった‥。夏海、そんな話全然しないから―」

「それでね、紗菜」

夏海が立って前に進んだ。そして振り返って、


「あたし、告白しようと思うんだ。紗菜と一緒に」

と笑った。

「あ‥あたしと一緒に?」

静かに頷いた。

「だから、紗菜が告白する気になったら言おうと思ってた。けど、紗菜…」

夏海はうつむいて、前を向いた。

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