君に恋した
『おいっ泣くなよ!』

あたしの目からはぼろぼろと涙がこぼれた。

「だって…嬉しいんだよぉ!両想いになれてっ」

人差し指で涙を拭う。

『俺も、すっげぇ嬉しい。ずっと俺の片想いで終わるんだと思ってたから‥』

ティッシュを取り鼻をかむ。

『紗菜…よく聞いて』

「うん‥」

尚之はさっきと違う、真剣な声で。


『俺と、付き合ってくれますか?』


…当たり前だよ。

「…はい。こちらこそ」

『本当に、俺でいいのか?後悔するかもしれねえぞ?』

後悔なんて…

「しないよ、絶対。あたしは、尚之が好きなんだから」

『――ありがとう‥!俺、絶対紗菜を悲しませないから。幸せにするから!』

あたしは緊張が解け、自然と笑顔になっていた。

「うん、わかった!でもまず、写メはちょうだいね?」

『あ、そうでした~必ずやるから待ってろよ!』

「はーい♪」

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