Is this love ?
「お、みんないるねー」


聞き覚えのある声にハッとして、教室の扉の方を見ると。


「あ、入江じゃん」


伊藤が、そこに立っていた。沙希が、ほらーと言いながら私の背中をグイグイ押す。


「伊藤、その服…」


「あ、これ? いいだろ。オリジナルで作ったんだ」


伊藤は迷彩柄のカーゴパンツにロゴ入りのTシャツを着ていた。そのTシャツには。


「Two to the chest, One to the head」
「Two to the chest, One to the head」


二人同時に口にした、モザンビークドリル。


「さっすが入江、やっぱ覚えてたな」


「うん」


伊藤は眼鏡はしていなかったけど、あのキラキラした目は変わっていない。沙希は他の女子と話しに行って、私は伊藤と四年ぶりに向かい合った。
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