黒ク甘イ、恋。
「そ、っか。」
また、静けさがもどる。
・・・こっちの夏はほんとうに、涼しいな・・・。
なんて、思う余裕なかったけど。
「ねえ。あのさ」
次はあたしが口を開く。
「・・・おう。」
「夜斗くん、お父さん似?」
「・・・・・・・・・なんでだ?」
っ、しまった。
あきらかに、怪しんでいる!?
・・・失敗した・・・。
「イヤ、どっかで見たことあるかなー・・って」
「・・・・ああ、そうだよ。おれはオヤジ似だ。」
「・・・そうなんだ・・・」
・・・・決定打。
きっと、ビンゴ。
こんなところで。
こんな田舎なんかで、
悠々と暮らしていたんだ。