黒ク甘イ、恋。
「・・・―、美桃ちゃん?」
涙は止まった。
この声。
あの日を、思い出す。
「・・・っ、・・・・・」
床に無造作に落ちていたカッターを拾う。
まだ、暖かい夜斗の血が付いている。
「・・・美桃ちゃん?」
ドアが開く
「っ、死ね!!!!」
身体ぜんたいで、つっこんだ。
「っ・・・美桃・・―!?」
間一髪、かわされた
「はぁー・・・はぁー・・・っ、死ね!!!!」
カッターを握り治す。
そして、もう一度つっこむ。
「・・・美桃、ちゃ・・・・・。」
「おまえが、っ殺した・・・・
おまえが、殺したんだ!!!!!
あたしの、お母さんを、お父さんを・・・っ」
「おまえが、殺したんだ!!!!
――、“美桃”をっ!!!!!!」
―そう。
ただのじゅんすいな しょうじょだった美桃を・・・
殺したのは、あなただ。